本会議 一般質問① 不登校の子どもたちも安心して学習できる環境整備のために
6月議会では下記の3件の一般質問を行いました。
■不登校の子どもたちも安心して学習できる環境整備のために
■動物とともに安心して暮らせるまちづくりのために
■計画、条例等への市民意見の取扱いについて
まずは不登校支援について。
私自身が中学生の時に不登校になった経験があるため
市民の方からも「不登校」に関してのご相談をいただくことがあります。
そしてこの度、国(文部科学省)から公表されたプランではかなり踏み込んだ支援策が示されました。
「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」(COCOLO プラン)
1.不登校の児童生徒全ての学びの場を確保し、学びたいと思った時に学べる環境を整える
2.心の小さなSOSを見逃さず、「チーム学校」で支援する
3.学校の風土の「見える化」を通じて、学校を「みんなが安心して学べる」場所にする
国の方針に合わせて、では「小平市」では何か出来るのか、何をしていくのか
改めて市長に質問をしました。
まず、令和4年度末時点での小平市内の不登校児童・生徒数は
小学校:191人
中学校:270人 年々増加傾向です。
その増える不登校の児童・生徒の支援のために
今回のCOCOLOプランを受けて市は何をするのかを聞いたところ
「COCOLOプランを受けた市としての新たな対応方針はありません」
「現状でも東京都の指導資料をもとに、全教員への研修を実施しており、必要な対応を行っている」との回答。
では本当に十分なのか?を確認していきましたが
「予防」の観点では、科学的なエビデンスに基づいた調査は行っていないとのこと。
一部自主的に実施している学校がありますが
それは保護者負担や学校の限られた自由裁量予算を切り崩している状況です。
まずは全校で予防のための調査をするようにと要望しました。
次に「早期支援」の観点では、SSW(スクールソーシャルワーカー)という
福祉の専門性を持つ専門職を配置しているとのことですが、これは中学校だけ。
小学校には配置がされていないため、中学校から月に数回だけ派遣されてくるとのこと。
ここも市の独自予算でも配置をすべきと指摘しました。
「別室登校」にも学校現場では課題が多く
空き教室が無いため保健室や校長室がいっぱいになっている現状です。
不登校についてのデータ集積や情報発信の必要性も伝えましたが
市から前向きな答弁は無く。
「オンライン授業の環境が整った」のは一歩前進ですが
そのオンライン授業の実施実績すら把握できていないことも判明。
不登校支援の拠点を早期に整備して、効果的な施策を企画すべきと訴えました。
最後に「公立不登校特例校」の提案を。
大田区の特例校を以前視察させていただきましたが
「もとの学校に戻る必要がない」という安心感をもって
落ち着いて勉強できる環境整備は小平市でも重要です。
市としては「考えていない」という大変消極的なものでしたが
今後も必要性については引き続き訴えてまいります。
市の回答は予想した通りではありましたが、市の答弁で大変気になることが。
予算が無いから出来ないというのはやめて、教育へ投資しましょうと
「新教育長」に答弁を求めましたが、答えたのは「担当部長」。
さらに「多額の予算をかけなくても出来ることである、
予算がないからできないとは思ってはいない、
できる範囲で安心して過ごせる学校をつくる」という趣旨の答弁がありましたが、
これこそが市の教育に予算をかけない姿勢を表していると痛感しました。
部長ではそういった答弁になるのかもしれませんが、教育長に聞いて返って来た答えが上記です。
ビックリして即座に反応できませんでしたが
「出来る範囲で」じゃダメなんです・・・予算をかけてでもやるべきことはあるんです。
そして、財源がないなら生み出す工夫をすべきなんです。
その想いが伝わるまで、次世代・教育への投資の必要性を粘り強く訴えてまいります。