武蔵野市 地域子ども館あそべえ視察

先日は夏休みの子どもたちの居場所づくりの先進自治体である武蔵野市さんへお伺い。


きっかけは市民の方からのこんなご相談から。
「小3までは学童があるけれど、小4になると学童に行けず、夏休み等の長期休みに子どもが一人でお留守番することになってしまう。猛暑で外にも遊びに行けないし、他のお家もみんな共働きで預かれない。
無理をして民間の学童や、したくない習い事に行かせているお家もあるようだ。」
このような貴重な問題提起をいただきました。
たしかに最近は猛暑が続き、校庭開放も中止。プール開放もずいぶん前から無くなりました。
そうなると、学童の対象年齢外のこどもたちは、保護者の方が働きに行っている間、ずっと家でお留守番。
特に小学4年生だと一人で置いていくのも心配という親御さんは多くいらっしゃいます。
その問題解決の参考とするために、武蔵野市さんで行っている学校施設等を利用した、早朝・放課後・土曜日・長期休み中の居場所・異年齢児童の交流の場を見せていただきました。
この「地域子ども館あそべえ」は夏休み等の長期休みの間は9:00-17:00まで教室開放をしていて
週1-2回程度図書館も開放しているとのこと。
これを市内12校全ての小学校で実施しているのがすごいところです。


お伺いしたのは、大野田小学校。
いわゆるお盆休みの真っただ中でしたが、20人ぐらいのこどもたちが来所していていました。
真っ先に目に入ったのは「ベーゴマ」で遊ぶこどもたち。室内ではレゴで遊ぶ等、自由に思い思いに過ごしていました。
来ているこどもたちの年齢も様々で、異年齢のこどもたちがここに来て仲良くなっています。
たくさんあるゲームや遊び道具、工作をする材料等は地域から寄付されているものも多いとのこと。
たしかに遊ぶのに困らない空間となっていました。


利用料は完全無料。
保険も市として加入しているので、行き帰り含めて対応できるという点も安心。
地域子ども館のスタッフは基本的に地域の人が行っていて、ボランティアや臨時職員として活動していて、地域の雇用も生みだしているとのことでした。
地域をわかっている人が見守ってくれるのは、保護者としてもありがたいことで、地域の高齢者の方々もこどもたちと接することが楽しそうでした。
また、本事業は平成15年から実施している歴史もあるので、地域や学校にも受け入れられているのも運営が円滑に行われている理由のようです。
そして、市内の保育園や学童を運営する「(公財)武蔵野市子ども協会」の存在も大きく、ノウハウも蓄積されていて
人材についてもこの協会が入ることで安定して確保できる側面もあるのだろうなというのがわかりました。

小平市とは背景・歴史は違いますが、現市長が掲げているのは「小学校を核とした地域コミュニティづくり」。
これをまさに象徴するような運営形態であり、今後小平市としても参考にしていくべき事例ではないでしょうか。
学校側とのやり取りの仕方や、運営にあたってのリスクヘッジ、委託にあたっての条件等
小平市で実施する場合に必要な要素を様々学ぶことができたので、
特に学童の対象以外のこどもたちが安心して過ごせる居場所づくりの提案に繋げていきたいと思います。
今回の視察にあたっては、お盆休み中にも関わらず快くご対応いただいた関係者の皆様に心から感謝いたします。
特に日本維新の会の東山市議(維新の横の繋がりは本当に心強いです!)、武蔵野市役所の職員の皆さま、地域子ども館あそべえ(大野田小学校)の皆さんにも大変お世話になりました。
誠にありがとうございました。
*そして帰りに武蔵野市役所にも立ち寄って情報収集。
驚いたのが、防災の取組みが進んでいることで、携帯トイレを無料配布していたり
防災協会さんのお店が市役所内にあって防災グッズを販売していたり、防災推進員を募集していたり・・・
小平市も「防災日本一を目指す」のであれば、これだけの先進事例を見習うべきと思いがけず勉強になりました。
やはり現地に足を運ぶのは大事ですね。
(備蓄用カレー購入したら、クラッカーと携帯トイレがついてきました!)