小平市 重大なパブリックコメント把握漏れ事案について

またも・・・小平市で、通常あり得ないことが起きてしまいました。。
それは、パブリックコメント(市民意見公募)の把握漏れ
つまり計画や条例案に対して、市民から意見が届いていたにも関わらず
それに市は気付かないまま、計画や条例をつくっていたことが明らかになりました。

先日、全員協議会という全議員出席の場で市長・担当より説明がありました。

市が市民に「意見ください」とお願いしておきながら
「すみません、もらった意見を見ていませんでした」というのが通用するのか・・・
個人的にも、市民意見をどう思っているのかと驚きを隠せません。

パブリックコメントとは・・・
行政機関が命令等(政令、省令など)を制定するに当たって
事前に案を示し、その案について広く国民から意見や情報を募集するもの。
参考:総務省HP https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/gyoukan/kanri/tetsuzukihou/iken_koubo.html

小平市:【令和5年度】市民意見公募手続(パブリックコメント手続)

当初は「小平市文化スポーツ推進計画」に対して
市民から、意見を提出したがどう反映されているのか?と問合せがあって発覚したことですが
改めて過去にも遡って調べてみると、なんと合計で22人、23件もの意見に気付いていなかったとのこと。
加えて、H21~H29年度についてはホームページ改修前のデータだったので
復元できず、意見が漏れていたかも分からないということ。

市民の意見を取り入れずに策定された市の重要な計画があるばかりでなく
罰則規定のある条例も、市民意見が反映されないまま制定・施行されていることになります。

行政として、市民意見聴取は必須のことであり
これは小平市自治基本条例にも反するような大きな事件です。

小平市自治基本条例
(参加の機会の保障)
第10条3項
執行機関は、第1項各号に掲げる事項について、審議会等の委員の公募、公聴会の開催、意見の公募、提案の受付その他の適当な方法により、参加をする機会を保障するものとする。
第10条4項
執行機関は、意見の公募又は提案の受付により聴取した意見等について、十分に考慮し、誠実に処理するものとする。

説明会にはマスコミも来て、新聞報道もされました。

 

市HPには経緯とお詫び、再発防止案などが記載されていますが
お詫びをするだけでいいのか、手続きに瑕疵のあった計画や条例を
このままにしていていいのか。
(漏れていた意見は反映されず、全て「参考意見」になっています)

また市から示されている再発防止策は
市の内部で考えた策であり、これで十分という判断も市の内部だけでなされています。
大きな失敗をしてしまった張本人だけで考えた改善策でOKにするというのは甘いと
第三者の意見(特にシステムで改善できる点のアドバイス等)を入れないと
再発防止の妥当性もはかれませんし、現状の原因分析が正しいかも怪しくなると考えます。

■小平市HP:市民意見公募手続における意見の把握漏れについて

今回の件の法的な責任や再発防止の妥当性については
明確な答えが今回の説明会では十分にはなされなかったので
6月議会でもテーマとして取り上げて、議会で再度チェックをしてまいります。