小平市 史上初めて 令和4年度決算が不認定
12月議会が昨日最終日を迎え閉会しましたが、大きなトピックスの一つは決算「不認定」。
12月議会の初日には、決算特別委員会での審査結果の報告と
令和4年度の小平市の決算を認定するか否かの採決が行われ
賛成少数で決算を議会として「不認定」とすることが決定しました。
これは小平市となってから、市政施行以来(今年で61年)で初めての出来事であり
全国の約1700ある自治体の中でも数自治体しかないような
非常に稀なことで新聞報道(11.29 朝日新聞)もされました。
そもそも自治体における決算審査とは・・・・
一会計年度の歳入と歳出の予算がどのように執行されたのかという実績を表示したものです。
議会としては、この内容を議会(特別委員会)で審査をして、その年度の行政運営が適切になされたのか
この決算を「認定」するか否かを判断します。
※小平市の決算を一般家庭にあてはめた概要が下記
今回、私たちの会派としても審査の中で様々な質問を通して確認をしてきました。
担当部・課への質問だけでなく、市長へ直接質問ができる「総括質疑」というものでも質問をしましたが
市長のリーダーシップが発揮されることはなく、これだけ市民生活が厳しい中でも前例踏襲
市民還元の施策や市長公約の実行が十分だったとは言えない内容でした。
主な反対理由は下記です。
①市長のビジョン・トップセールスが見えない
⇒実現不可能な公約も精査も行わず、女性管理職50%は職員の皆さんも難しいと言っているけれど目指し続ける。
ビジョンが無く、新規施策もなく、現状分析もできていない。
経済効果や必要な人へ支援が届いていたかの分析をしないままに、同じような施策・ばらまきを繰り返す・・・
市政運営として基本的な部分が質疑を通しても見えてきませんでした。
②実質収支、50億円を超える黒字
⇒もちろんコロナ・物価高騰にかかる交付金の影響はありますが、貯金をため込まずにもっとできることがあったのでは。
私たちの会派も何度となく予算要望・緊急要望を提出してきましたが、財政的に厳しいと言われ続け結果は50億円も黒字。
③行財政改革の取組み・DXの不足
全体予算の0.1%を行財政改革で削減するという目標も達成できない。
一方で全国ナンバーワンとも言われる職員給与は引き上げる。
職員の働き方改革も進んでいない。
業務効率化にも資するDXの取組みは数値目標がほとんどなく外部人材も登用せず。
④ふるさと納税
毎年言われているふるさと納税の流出額。
今回は約6億円が市外に流出している現状でメニューの充実等の具体的な取組みも見られず。
⑤防災について
避難所運営マニュアルについても全避難所での完成まで至っていません。
配慮が必要な人がいく福祉避難所マニュアルは1か所もできていない。
以前からずっと言われているこの課題の解決のための効果的な施策の実施もありませんでした。
⑥60周年事業
令和4年度は市政施行60周年の節目の年だから注力するという趣旨の発言が多かった予算時。
実際にこの1年で市民を巻き込んだ、次の70年、80年に繋がる施策があったとは言い難い内容でした。
肝いりの記念チョロQも4000個製作して、購入されたのはたったの1200個。。
⑦学校現場の課題
教職員の最長残業時間は1616時間。いじめ問題や教員の自死の問題等もあり
今年度においても課題となっています。
また教育委員会としてのGIGAスクールを推進の取組みも遅れていると言わざるを得ませんでした。
その他にもさまざま指摘点は委員会質疑の中でも言及いたしましたが
会派としての討論はこちらをご覧ください(当会派の福室議員が討論されています)
議会映像_議案第75号 令和4年度小平市一般会計歳入歳出決算の認定について
今後はこの不認定の結果を受けて、どのような対応をするのか(またはしないのか)、市長はなぜ不認定になったと捉えているのか、予算にどう反映するのか、を確認してまいります。