小平市議会 百条委員会の調査報告について
先日、小平市議会の3月議会が最終日を迎え、百条委員会においてもこれまでの調査報告を行いました。
昨年発覚した、市内の認可保育園において公募時に出された(採択された)計画よりも
大幅に縮小した面積(園庭に至っては約半分の狭さに)での開園になってしまったという問題。
問題発覚時のレポートはこちらから
なぜ、このような通常ではありえないようなことが起きてしまったのか
どこに原因があって、今後再発しないように何をすべきなのか。
百条委員会という、調査権限の強い特別委員会を議会として設置し
私も担当委員として多くの時間をかけて取り組んでまいりました。
これまで、担当課への質疑の他、事業者の参考人招致や証人喚問
東京都の参考人招致、担当部長と市長の証人喚問を行い、調査を進めてきた結果
わかったことをまとめた調査報告書がこの度完成し、公表されました。
全ての議員の賛成で提出された報告書は下記になります。
報告書を読んでいただいて、どのように感じられるかは人それぞれだと思いますが
以下はこれまで調査を続けてきた一人の委員としての個人的意見として記載します。ご了承ください。
今回明らかになった市の課題は大きく2点だと思っております。
■危機管理意識の低さ
今回は想定していた広さの土地を事業者が購入できなくなり
園庭部分を中心に面積が大幅に狭くなってしまいました。
調査の中で、その土地売買のための書類を見てみると
「本当に土地を買えるのか?一部の広さの契約書しかないけど・・」という疑念がある状態であり
その書類でも「土地を買えるもの」として市が信じて疑わなかった部分がまず問題であったと考えます。
加えて「現地確認」にも行っていながら、一部の土地が買えていないことに気付かなかった。
今回の問題が起きたのは「不可抗力である」との答弁も何度もありましたが
市民の大切な税金を使って事業を行う以上、危機管理意識をもって対応すべきと考えます。
■公平性の課題
(小平市長(当時市長候補者)の紹介・庁内の体制)
調査を進めていくと、今回の事業者は「現市長」が市長候補として選挙に出る直前に
市に紹介をしていた企業であることもわかりました。
また、その企業は一次公募と二次公募の両方に応募していましたが
一次では不採択になってしまい、その後、不採択理由を聞きにいくのに議員に同席してほしいと依頼があり
それを受けたのが「現市長」でその時は市長候補として選挙に出ることもわかっていたタイミング。
二次では採択されて、今回の問題に至った・・という経緯でした。
調査の中では、この問題と現市長の関係について何か明らかになったわけではありませんが
「事実として」このような経緯があったことが分かりました。
またこの同席について、部長に報告があがっていなかったということも明らかになり
庁内の報告体制についても課題があることが分かりました。
その他、調査を進める中で小平市の様々な対応の甘さや情報公開の基準の曖昧さといった
課題についても見えてきました。
これは百条委員会を開かなければ明らかにならなかったことだと考えます。
再発防止の徹底をチェックするとともに、
これを機として市の体制の見直しをはかるべきと引き続き訴えてまいります。