令和6年度 一般会計決算に反対しました

SNSでは既にご報告をしておりましたが、10/14~10/17まで令和6年度の決算審査が行われました。
3日間は国民健康保険・後期高齢者医療保険・介護保険・下水道以外の「一般会計」の審査で
会派を代表して委員会メンバーとして選出され、3日間の慎重審査を行いました。

その結果、私の所属する一人会派と維新の会は【反対】の意思を表明しました。
手元メモとして、審査の中で明らかになった各部における反対理由を長くなりますがいくつか記載します。
(※手元メモのため、正式な内容は今後あがる議事録・録画をご確認ください)

■企画政策部
・行財政改革が当初3,000万円削減を掲げていたが、結局1,400万円(達成率47%
→そもそも3,000万円も少ないと指摘していた
→自主財源確保の施策もほとんど実施無し
・ふるさと納税は過去最大の9億円以上の赤字
・デジタル政策参与の効果は評価できない。1年かけてできたのは研修・目線合わせ程度
→月額80万円の支出の効果も測定できず
・市長公約のトップセールスは実施無し
・監査のチェックも不十分、指摘件数が減っていればいいというスタンス、疑わしいものがあるが調査等の詳細が明らかにならず

■総務部
・防犯対策で実施した施策の評価ができない
→評価せずに継続実施をしている状態、自動通話録音機で特殊詐欺対策になるのか
・市長公約にもあった防災アプリも充実させず更新のみ
・教師用指導書を議会の議決を経ずに購入した問題は懲戒処分は無し
→重大な問題であるという意識が無い、隠蔽、議会軽視とも言えるような事態でも懲戒処分せず
・市民からのメールについて「メールを破棄する」との趣旨の発言を市民に対して行った疑いがある
・空き家件数も増えているが、市場に任せるというスタンスのまま、抜本的な改善無し
⇒空き家は236戸→266戸へ増加

■地域振興部
・各キャンペーンの効果も測定が不十分。特に5千円札キャンペーンは目標に大きく届かず
→参加店舗目標700店に対して約300店、応募見込み1万件に対して4000件でも一定の効果があったという評価
・男女共同参画の各事業:費用対効果の判断が甘い(LINE相談も1日1件来るかどうか)
・女性再就職支援は今回も1人就職に対して80万円の支出、ニーズをとらえられていない
・企業向け女性活躍セミナーは大きな2つのセミナーが応募者ゼロで実施できず
・大学連携事業も減少
※何より新5千円札発行でPRのチャンスだったが、津田梅子を押し出したPRがほとんどできなかった

■こども家庭部
・「子育てで選ばれる」を掲げながら対外向けにPRしたことは無し
⇒市独自・他市に先駆けて実施したことも特に無し
・市長公約の「児童養護施設対処のこどもたちサポート」で実施したことは無し、やりとりすらしていない
・百条委員会まで開いた大きな問題である保育園の園庭縮小問題についても進展は無し
⇒むしろ代表にも会えない状況になっている

■健康福祉部
・生活困窮者の自立支援も「自立」に繋がった、または生活保護を防いだ件数等とっていない
自立支援の評価はできないが実施をする
・郵便局みまもりサービスはR6も実施ゼロ
・民生児童委員の人数も足りない状況が続いている
・施設での虐待事案の再発防止、通報者の保護についても改善が不十分
⇒実際に事業者と通報者の間での訴訟についての認識も無し

■環境部
・ゼロカーボンシティ宣言の目標に対しての結果の乖離が大きい
⇒市全体で目標27%減に対して22%、市の事務に至っては目標32.8%に対して10.2%
・市全体のCO2排出削減の目標ロードマップは作らない
・モニター助成についても、モニター数値ではCO2増えている。モニターも意味を成していないが助成拡大。
・太陽光パネルの廃棄問題や焼却の課題についての議論も進んでいない

■都市開発部
・一橋学園駅前タクシー乗り場工事において、費用の付け替えの疑惑
⇒必要書類が出てこず、答弁の修正が入る事態に
・自転車用ヘルメットも当初目標数の50%の達成率だが継続
・デマンド型交通の試行運行も効果が見えず
・鉄道立体化について基礎データ取得したが直近での活用が見えず、計画進展も無し

■教育部
・不登校の児童・生徒数は増加傾向(小学生222人、中学生332人)
・CSからの学校経営に関する意見・提案は把握していない
⇒何度も指摘しているが把握する気がない=コミュニティスクールが機能しているか確認する気がない
・教師用指導書を議会の議決を経ずに購入した問題は懲戒処分は無し
・校務支援システムも負担軽減につながったと回答している学校は27校中20校どまり

長々書いてきましたが、当然計画通りにできた部分もありました。
しかし当初予算時点で指摘していたことが、この1年間の市政運営を通してもほとんど改善していない。
また目標で立てた数値を達成できなかった理由も曖昧。
費用対効果の検証を十分に行わずに継続事業(さらには拡充事業)として実施してしまう。

これでは市民から預かった税金を十分に活用して市民サービスとして還元したとは言えないと判断しました
また審査の中で見えてきた様々な疑惑、リスクヘッジの甘さ、市の体質的な問題・・・
これらが出てきてしまうのは、議会のチェック機能が働いていないということでもあります。

ちなみに、一般会計決算特別委員会での賛否は下記でした。
<賛成> 自民党小平政和会・市議会公明党・フォーラム小平・生活者ネットワーク(委員会では9名)
<反対> 日本共産党小平市議団・一人会派と維新の会(委員会では3名)

議会の「市政のチェック機能」についての危機感を感じる3日間でした・・・
議員の務めを果たす責任を痛感しているので、少人数で周りに色々と言われようとも負けずに
おかしいことは「おかしい」と言える議員であろうと覚悟しました。

<資料>
小平市HP:令和6年度決算・財政状況
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/123/123847.html
はなこタイムス 議決漏れについての記事
https://46854.net/hanako/?p=5827
小平市議会 録画配信
小平市議会 議会中継 – 会議名一覧