反対しました:小平市職員給与に関する条例の改正について
本日は12月議会中の総務委員会が開かれ、複数の議案の審議が行われました。
今回特に論点になったのは、「小平市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」です。
結果として職員給与の引き上げについて、私たちの会派は「反対」の立場を表明しました。
前提として、いつも小平市の職員の皆さんが小平市のために懸命に働いてくださり
私たち議員にはできない実務部分を担っていただけていることには心から感謝をしています。
また、自治体の職員の皆さんはとても優秀で、行政のプロであることもよく認識しています。
今回の改定については全体で4,800万円(給料で882万・期末手当で3,900万円分)増
給料は若手職員の給料を上げる改定、期末手当は全職員を対象にした引き上げとのことでした。
今回の給与改定については慎重に審議をしなければならないポイントがいくつかありました。
私個人としては特に下記2つのポイントを重視しています。
① 給与改定の根拠について
小平市の職員給与の改定は、東京都の人事委員会の勧告に準拠しているとのこと。
東京都の人事委員会の勧告は、民間従業員の給与水準に均衡させることが基本であり
公民格差の解消・適切な水準確保のために、引き上げや引き下げ勧告をしています。
しかし、その水準となる民間従業員の給与平均の調査対象は
「企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の事業所」という条件があります。
これでは、一部の大企業に偏った調査で、小平市内でこの基準に当てはまる企業はたった数%です。
その水準と比較して・・というのは、あまりにも市民の感覚とかけ離れています。
② 小平市職員の現時点での平均年収額
今回の審査の中で、小平市の職員の平均年収は【約749万円】であることが判明しました。
多摩26市では最高額、データは無いということですが、一部民間会社の調査では
都内でも、さらに全国でも最高額レベルとの調査もあります(全国1位という調査結果もあります)
ベースがこれだけ高いのに、更に給与引き上げ、
議会で市として「市民生活が厳しい」「財政が厳しい」と言っているにも関わらず・・
このタイミングでの給与引き上げは、市民の理解が得られるものではないと考えています。
職員の給与引き上げに関する議案は、議員と職員の関係性から反対しにくいという議員もいるのではないかと思います。
たしかに、議員には予算執行権がなく、実現してほしいことは市職員が「やる」と言わなければ実現されないのですから。
しかし、本来議員は市民の代表であり、市民の声を代弁して市民の目線で議案を審査しなければなりません。
改めて、議員の本質と市と議会の関係性についてを考えさせられる審査でした。
以上は、議員としての私個人の意見であることを申し添えておきます。
会派としての反対討論は本会議最終日に行います。