全会一致で可決!重度障がい者就労・修学支援制度の導入を求める請願

初めて請願の「筆頭紹介議員」を務めてからすぐ・・・(ほぼ平行してですが)
早くも2回目の筆頭紹介議員をやらせていただくことになりました。

今回ご相談いただいたのは重度障がいのある請願者の方。
常時介護が必要な状態になるまではお医者さんとして勤務をされていた方です。
大変能力も行動力もある聡明な方で、障がいがあっても前向きにボランティア活動等をされて
今回も社会に出て働きたい、大学院で学びたいという想いでご連絡をいただきました。

実は現在の日本では重度障がい者の方々が利用する「重度訪問介護」は
「経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出については利用できない」という基準になっており
つまり就労時間・通勤時間、大学に通っている時間・通学時間は介護サービスが利用できません。
これは、重度障がいがある方々は「働く」「大学以降で学ぶ」ことが想定されていないのです。
(2006年9月29日厚生労働省告示第523号)

※実際に重度障がいがあっても働いていらっしゃる皆さんのヒアリングにもお伺い。

そんな基準がある中ですが、今回国(厚生労働省)は「重度障害者等就労支援特別事業」
「重度訪問介護利用者の大学修学支援事業」といって
国・都・地方公共団体の補助で就労・修学にも介護サービスが使える制度を創設しました。

しかしこの制度は、地方公共団体が「うちで実施したい!」と手を上げないと使えない制度で
小平市は就労支援も大学修学支援も導入しておらず、小平市民は使えない状況にあります。

まだまだ認知度は低い事業のため、実施自治体も多くはないのが正直なところですが
徐々に各地の当事者の方々が声を上げはじめて利用自治体も増えてきているところです。
多摩26市では大学支援が数自治体、就労支援はゼロという状況ですが、やらない理由にはなりません。

実際に小平市内でもすでに数人の方が利用したいと思っていて、
働きたい、働いて税金を納められるようになりたいと思う方々の想いがあるのです。
そもそも誰もが、事故や病気でいつ障がい者になるかはわかりません。
そうなったとしても働いたり、学んだりする最低限の権利すら守られない現状は変えるべきです。
国の基準が変わるまでの間はこういった制度を積極的に取り入れるべきです。

障害者基本法第3条第1項には、「全て障害者は、社会を構成する一員として
社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が確保されること。」
とあり、障害者が経済活動に参加する機会の確保を義務づけています。

委員会審査では請願者が想いを丁寧にお話くださいました。
一部請願の文章の字句修正を行うことによって全会一致とすることができ
本会議においても「全会一致で可決」となりました。

今後はこの制度の小平市での実施に向けて引き続き確認をしてまいります。