可決!小平市で多文化共生プランの策定を求める請願について

議員3年目にして初めて委員会で答弁する(議員からの質問に答える)機会が・・・・
というのも、今回請願の「筆頭紹介議員」というのを初めて務めることになったからです。

そもそも「請願」とは・・・・
国民に認められた憲法第16条に定められた権利の一つで、
国または地方公共団体の機関に対して意見や希望を述べることを言う。
地方議会に対する請願を提出するには議員の紹介が必要で(紹介議員)
提出された請願は、委員会で審査を受け、最終的に議会としての採択、不採択を決定。
採択された請願は市長その他の執行機関に送付されて、
法的拘束力はないが基本的に執行機関としては実現に向けての努力を行う。

そして今回提出された請願は「小平市に多文化共生まちづくりの取組を求めることについて」

①小平市の現状を鑑みて、外国人・帯同家族への生活支援、外国人相談窓口の創設、
児童・生徒の入園、入学手続き支援、日本語学習教育、等々を含めた
総務省通知に基づく包括的な多文化共生を推進するプラン、指針を策定すること。

②当プラン、指針の進捗状況を把握し、参加・協働を推進するために
一般市民、外国人、有識者、NPOなどで構成される
協議会(あるいは検討委員会)等を設置すること。

上記2点を求める請願として「小平市の多文化共生をすすめる会」の皆さんが提出しました。

現在小平市には約5,000人の外国人の方が居住しており、増加傾向。
学校の取り出し授業が十分にできていない現状やや日本語を教える教室が不足している等
様々な課題が議会でも取り上げられています。

これは国全体でも同様の傾向があり、外国人技能実習・特定技能の制度の
見直しの方針を考えても、今後外国人労働者は増加する可能性が高いと言えます。
そんな状況を受けて、国(総務省)は各地方公共団体に対して、
直近では令和2年9月10日付で
「地域の実情に応じて、多文化共生の推進に係る指針・計画を策定し、
多文化共生施策を計画的かつ総合的に推進に取り組むことが必要である」と通知。

しかし、現状小平市では「文化・スポーツ推進計画」のたった1ページに記載があるだけで
多文化共生について単独の指針・計画は策定されていません。

小平市には小平市国際交流協会(KIFA)もあり
ボランティアの方々中心に積極的に活動いただいていますが
KIFAにも他の支援機関に繋がれていない外国人居住者も一定数いる現状を踏まえると
「文化・スポーツ」の観点からだけでない、部門横断的に施策を進める具体的な方針策定が必要です。

実際にお隣の東村山市さんには充実した内容の
多文化共生推進プラン/Intercultural Cohesion Promotion Plan」があります。

他にも、立川市・八王子市・武蔵野市でも単独プランがあります。

やはり具体的な方針・計画、個別目標を決めないと進捗も図れず
課題分析や施策の効果分析も徹底的にはなされないことは今までの経験からもわかります。
また計画をつくるにあたって市内在住の外国人の実態調査が行われることも重要です。

この計画の進捗をはかる協議会に外国人市民を入れることの懸念も出ましたが
私は当事者の意見を聞かない、当事者不在での計画・施策は危険だと思っています。
今回の件は外国人参政権とは全く別のことです。
(参政権を認めろという立場ではありません)

委員会でも再三お伝えをしましたが、
実際に文化の違いや言語の壁によって生活に困難がある人が市内にいて
その周りの日本人住民も、一緒のまちで暮らす上で困ることがあるなら
どうすれば同じまちに住む住民としてトラブルなく気持ちよく暮らしていけるか。
地域のルールを外国人の人にも理解してもらえるのか。
小平市の治安や文化を守るためにも、市として方針を決めて支援していくことは重要です。
そして今それが不十分で、縦割りで行われていることが問題なのです。

(たくさんの質問をいただきました・・・いつもは質問する側なのでわからなかったのですが
質問を受ける側は大変ですね。。言葉を選んで答弁すると伝わりにくかったり・・・)

拙い答弁でしたが、委員会でも、本会議でも「賛成多数」によって可決されてひとまずホッとしています。
これからはこの請願の「実現」に向けて引き続き活動してまいります。